2011年09月15日
Ｐ141 第8章 債権投資の基準
��. 第四の原則―厳しい安全基準を適用する
優良債権の選択は、
全体として、
消去のプロセスであることから、
安全性に欠ける債権を除外するための、
明確な原則と基準を適用すべきである。
アメリカの多くの州では、
貯蓄銀行やトラスト・ファンドの投資を規制する、
この種の法令・規則が制定されている。
それらの州では、
銀行局が毎年、
法令・規則を適用して、
「適法投資」、
（法令に照らして投資適格と認められた証券）、
と見なされる証券のリストを作成している。
そうした原則と基準は、
インカムゲインを目的としたすべての投資分野に、
拡大適用するのが望ましい。
それらの法令規制の目的は、
投資対象の平均レベルを引き上げるとともに、
安全性に欠ける証券への投資による損失から、
投資家を保護することにある。
もし、
そうした規制が、
投資会社・機関にとって、
有効であるならば、
個人投資家も、
そうしたやり方を取り入れるべきであろう。
われわれは、
先に、
一般投資家は、
貯蓄銀行などよりも、
大きなリスクを取ることができるため、
確定利付き証券の安全性について、
貯蓄銀行ほど、
厳しい態度で臨む必要はないという、
一般的な考え方に強く反対した。
1927〜33年の経験を踏まえれば、
今後は、
投資基準を、
全体的に厳しくすべきであり、
そのためには、
投資対象となるすべての債券を、
貯蓄銀行やトラスト・ファンドが採用している、
適法投資基準のふるいにかけなければならない。
こうしたやり方は、
インカムゲインを目的とした投資対象は、
高い安全性を持つ証券だけに絞る一方で、
劣後証券は、
割り切れば購入してもかまわないという、
われわれの基本原則とも合致するだろう。
参考♪
