2012年02月15日
P376 転換権行使の据え置き
転換証券が発行されたあと、
一定の据え置き期間を設けて、
転換権の行使を制限しているケースもある。
事例
1925年12月に発行された、
ブルックリン・ユニオン・ガスの、
転換社債、
(利率 5 1/2%)では、
転換権が1929年1月まで据え置かれた。
このほか、
1907年発行の、
ニューヨーク・ニューヘブン鉄道の、
転換社債、
(利率 6%、1948年満期)も、
1923年1月まで転換権が行使できず、
1927年発行の、
チェサピークの、
転換社債、
(利率 5%、1947年満期)も、
1932年5月まで転換権が据え置かれた。
転換権の据え置き期間が、
これほど長いケースは珍しいが、
こうした慣行は、
転換証券のメリットと価値を、
大きく損なうものである。
1926〜27年に、
各社と債券と普通株に、
大きな価格差が生じたのは、
こうした慣行も一因となっている。
1928年の上半期には、
ブルックリン・ユニオン・ガスの、
転換社債と普通株にも、
大きな価格差が見られた。
参考♪