2012年09月24日

P497 第32章 損益計算書の特別損失


特別損失の問題は、

損益計算書の分析を特に難しくしている。



棚卸資産や売掛債権の評価減を、

特別損失費用として、

どの程度、

当期の営業利益から控除できるのか



といった問題などである。



1932年の不況期には、

ほぼすべての企業が、
それらの評価減を計上した。


そこで使用された会計手続きはさまざまであるが、

多くの企業は、

それらの損失を、
損益計算書には表示しないで、
利益剰余金から控除した。


こうした会計処理は正しい方法なのだろうか。



1932年のような不況期において、

多くの企業は、

剰余金勘定を利用して、
損益計算書に特別損失をできるだけ計上しないようにした。


この時期の経済環境が極めて異常であったために、

損益計算書の数字は、
その会社の将来の業績を占う目安にはならず、

長期的な平均収益力を予測するには、
まったく役に立たなかった。


特に、

1932年のような時期については、

その会社の決算報告書の意味を理解するには、
その手掛かりを、
バランスシートに求めるのが適切であろう



バランスシートでは、

一定の運転資本が維持されているか、

それとも前期よりより減少しているのか、

固定資産の大幅な評価減が、
どのような影響を引き起こしているか、


―などを読み取る必要がある。









参考♪



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