為替市場における再帰性
2011年02月28日
為替市場における再帰性 12
このように考えてみると、
なぜドルが、
貿易赤字の拡大に直面しながらも、
上がり続けたのか、
理解できる。
そうしているうちに、
当局が介入しなくても、
ターニング・ポイントに到達する。
その時点では、
投機的資金の流入は、
貿易赤字や利払い義務の増大に、
歩調を合わせられなくなっており、
自己強化トレンドは、
逆転しているだろう。
支配的なバイアスは、
トレンド追従型なので、
投機的資金は、
逆の方向に動き出しているだろう。
こうなると、
逆方向への動きは、
何者にもじゃまされず、
加速していく。
なぜなら、
投機とファンダメンタルズの動きは、
その時には、
同じ方向に動いていると、
考えられることが1つある。
さらに重要なことは、
トレンドの変化が確認されたときは、
投機的取引の規模が、
爆発的とはいわないまでも、
ドラスティックに、
増加している場合が多い、
ということである。
トレンドが、
持続している間は、
投機的な資金の流れは、
徐々に増加していく。
しかし、
トレンドの逆転は、
現在の流れのみならず、
累積された投機的資金をも、
巻き込む形で、
発生するのである。
もちろん、
そうした傾向が、
緩められることもあるだろう。
1つには、
市場参加者が、
トレンドの変化に、
次第に気がつく可能性がある、
ということが考えられる。
もう1つ考えられるのは、
当局が、
暴落の危険性に、
気づかないはずはないので、
大暴落を防ぐために、
何等かの手を打つだろう、
ということである。
実際のドラマの展開は、
後で述べることにし、
ここでは、
一般的法則の確立に専念しよう。
参考♪