―第2部 確定利付き証券 【2】

2011年09月15日

P138 一般の投資法とは反対のやり方を


この問題をもっと広範な観点から考えると、

投資家は、
インカムゲインに対する一般的な投資法と、
反対のやり方をすればよい、
ということになる。


例えば、

自らの条件に合致した債券を選択する場合には、
最上位の基準から出発し、
まず、
最大の安全性を確保するために、
最低利回りの債券を調べ、
次に、
最も魅力的なインカムゲインを持つ理想的な債券から、
どれだけ譲歩するのかを計算するのである。


そうしたやり方をすれば、

平均的な投資家も、
自分の条件に合致した債券とは、
ベストの債券より、
やや下位にランクされるものだということが、
次第に分かってくるため、
高利回りという魅力や、
債券セールスマンの甘言に乗って、
リスクの大きい債券に手を出すようなこともなくなるだろう。


もう一度繰り返すが、

投資家は、
投資対象となるすべての債券に適用する安全性の最低基準から出発せよ、
と強調したい。


こうした最低基準を満たさない債券は、
たとえそれが、
高利回り、
発行会社の好業績予想、
または、
その他の好材料、
があっても、
インカムゲインを目的とする投資対象としては、
すべて除外すべきである。


こうして、

投資適格債券の範囲を限定していけば、
適当と思われる別の選択基準を加えることもできるだろう。


投資家としては、
一般的な基準より、
はるかに厳しい安全基準を採用すべきであり、
いずれの場合でも、
利回りが幾分犠牲になるのは仕方ないだろう。


一般投資家は、
どうしても、
その会社の業種や、
経営陣の能力、
などに目を向けがちである。

しかし、

債券の選択とは、
本質的に、
理想的だが受け入れがたい最上位の債券から、
何となくランクを下げていくことによって決めるのではなく、

明確な最低基準の出発点から、
上方にランクを上げていくことで、
投資対象を絞っていったほうがよい。









参考♪



a_rise at 11:54|PermalinkComments(0)TrackBack(0)
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