―第2部 確定利付き証券 【8】
2011年11月10日
P219 工業債の分析における運転資本
その会社の債券の安全性を見る場合には、
「固定資産」は、
あまり重視しないほうがよい。
特に、
工業債の財務力を見る場合には、
「流動資産」が、
極めて重要であり、
投資家は、
この項目を、
詳しく調査する必要がある。
最も厳しい基準をクリアした、
工業債の発行会社は、
一般に、
満足すべき運転資本を有しているが、
例外的なケースもあるので、
個別の項目についても、
詳しくチェックしたほうがよい。
流動資産、
(「当座資産」や「運転資本」もほぼ同じ)には、
現金、
市場性ある有価証券、
売掛債権、
棚卸資産、
などが含まれる。
(棚卸資産は、
当座資産ではなく、
流動資産に含める専門家もいる。
こうした区分は有益であるが、
まだ一般的な慣行になっていない。)
これらの資産は、
現金とほぼ同じか、
または、
通常の営業活動を通して、
即座に現金に転換できる。
工業会社は、
営業活動を効率的に進めるために、
流動負債、
(短期間に返済されるすべての債務)を、
かなり上回る流動資産を持っている。
これが、
運転資本(純流動資産)、
と呼ばれるものである。
参考♪