―第2部 優先株の保護条項

2011年12月23日

P317 優先株の微妙な立場


こうした状況のなかで、

優先株はやや微妙な立場に立たされる。


十分な下位資本を維持する、

という観点から見れば、


優先株保有者は、
債券保有者と似たような立場にある。


しかし、

法律的には、

バランスシートの赤字を理由に、
配当が停止されるのは、

普通株と優先株である。


そうであれば、

優先株主としては、

普通株の表示価額を減額して、
営業赤字を解消し、

優先配当の復配を望むのは当然であろう。



例えば、

モンゴメリー・ウォードは、

1921年末に、

770万ドルの営業赤字を計上し、

優先配当の停止を余儀なくされた。


このため、

優先株主は、

普通株の普通株の表示価額を、
2,830万ドルから1,140万ドルに、
減額することを要求し、

その結果、

バランスシート上の赤字は解消され、

優先配当の復配と、
累積配当金の支払いも可能となった。


しかし、

こうした方法は、

営業赤字をめぐって、
優先株主から大幅な譲歩を引き出すために、

普通株主によって悪用されることもある。


セントラル・レザーの再建計画は、

そうしたケースであり、

その結果として生まれたのが、

後継会社のUSレザーである。


同社の普通株主は、
普通株の表示価額を減額する代わりに、

優先株主に対して、
未払優先配当と、
将来の配当に対する、
累積的追徴権の放棄を要求したのである。












参考♪



a_rise at 01:41|PermalinkComments(0)TrackBack(0)
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