―第3部 特権付き上位証券のテクニカルな特徴
2012年01月31日
P363 事例
ワラント付き証券の理論上、
および、
事実上のメリットを立証するものとして、
コマーシャル・インベストメント・トラストの、
優先株、
(配当 6 1/2%)、
のケースを見てみよう。
この優先株は、
1925年に発行され、
1株当たり80ドルで、
普通株を購入できるワラントが付いていた。
このワラントは、
1929年に、
69.50ドルという高値をつけた。
このため、
優先株の保有者は、
そのワラントを高値で売却して利益を確保する一方、
主証券をそのまま保有することもできた。
これによって、
この優先株の保有者は、
1933年4月1日に、
価格110で最終的に償還されるまで、
投資の地位を維持しながら、
不況期を乗り切ることができたのである。
償還時の普通株の価格は、
約50ドルだった。
この優先株に、
ワラントの代わりに、
転換権が付いていたとしたら、
多くの保有者は、
この優先株を普通株に転換したであろうが、
そうすれば、
大儲けどころか大損を被ったのである。
参考♪