―第5部 損益計算書の特別損失

2012年09月28日

P503 事例


クラフトチーズは、

1927年までの数年間に、

多額の宣伝広告費を計上し、

その一部を繰延費用として処理することにした。


例えば、

1926年の宣伝広告費は、
100万ドルだったが、

その年の当期利益から控除したのは、
その半分にすぎなかった。


残りの50万ドルは、
利益剰余金から控除したほか、

過年度の繰越費用として、
さらに48万ドルも控除した。


これによって、

株主には、

1926年の利益が、
107万ドルに上ったと報告された。


しかし、

翌年に行われた、
ニューヨーク証券取引所への増資申請に際して、

1926年の当期利益を、
46万ドルに下方修正していた。



一方、

インターナショナル・テレフォン・アンド・テレグラフ(ITT)は、

1932年に、

利益剰余金から各種費用として、
3,581万7,000ドルを控除したが、

それにはもう資産価値はないが、

一般に認められた会計原則に従って、

一定期間にわたり控除できる繰延費用分の、
465万5,700万ドルが含まれていた。



ハドソン・モーターカーも、

1930〜31年に、

次のような各種費用を、
剰余金から控除していた。


1930年

新車開発のための工具・各種材料費の特別修正分
2,266,000ドル


1931年

特殊工具準備金
2,000,000ドル

工場設備の配置替え費用
633,000ドル

特別宣伝費用
1,400,000ドル



ゴールド・ダストも、

1933年に、

新製品の開発・投入準備金として、
200万ドルを、
利益剰余金から控除した。


そのうちの約1/3は、
同年に使用されたが、

残りは翌年に繰り越した。




こうした会計処理の目的は、

当期利益からの控除分をできるだけ減らして、
公表利益を水増しすることにあるが、

本来、

この種の費用は、
当期利益から一定期間にわたって控除すべきものである。









参考♪



a_rise at 10:42|PermalinkComments(0)TrackBack(0)
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